100g | 200g | 500g | 1kg |
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1250円(税抜) | 2500円(税抜) | 5937円(税抜) | 11250円(税抜) |
夜の透明をまとった果実たちが、そっと目を覚ます。
グジ・シャキソのコーヒーは、静寂のなかでゆっくりと熟れていく。
摘まれたチェリーが太陽の光を浴びて、ゆっくりと風に揺れながら、
その皮は果実の甘みを閉じ込め、自然のままに果汁が凝縮されていく。
アプリコット、白桃、レモンの皮。
完熟に近づく果実たちは、太陽のぬくもりをたっぷりと吸い込み、
ふくよかな花の香りとともに、深みのある甘さを纏う。
その果実味は、じんわりと舌の上でほどけ、
やわらかな酸が透き通るように芯を通っていく。
声高ではないが、濃密で奥行きのある味わいは、
森の奥にひそむ陽だまりのように、
静かに、確かに、心に沁みてくる。
高地の乾いた風、土の匂い、そして果実の濃密さ。
ナチュラルという自然のプロセスが与えた、生命の輪郭。
人の手と太陽と時間が織りなすその作業は、
ひとつの旋律のように、淀みなく、無理なく、
あるべき姿へと導いていく。
音もなく、感覚がゆっくりと波紋を描く。
遠くで扉がひとつ開いたような気配がし、
それが心のどこか深い場所に、やわらかく届いてくる。
気づかぬふりをしていた何かが、
そっと息をし直すように。
たとえば、
言葉を交わさなくても、ただ隣にいてくれるひと。
その存在に、心がゆっくり解けていくように。
華やがずとも、記憶に残る。
ただ在ることの美しさを、静かに教えてくれる。
心の深い場所に光を落とし
その光は、言葉よりも静かで、
確実に、今日の感覚を少しだけ変えてくれる。
ETHIOPIA / GUJI SHAKISO G1 TadeGG
Tade GG農園 ZERODefect
栽培エリア●グジ・シャキソ 農園主●TasfayeDegaga氏 農園面積●440ha 栽培品種●ウォリチョ、クルミ (約50:50の割合) 標高●1,850〜2,200m 認証●RFA(2016年取得)、JAS有機(2010年取得)CAFÉ Practice(2016年取得) 精製方法●ナチュラル 規格●G1ZERODEFECT
2017年に農園主のTesfeyDegaga氏が、消費国からのフィードバックを直接聞くために来日し、国内のロースターを訪問した。その際、多くの顧客からクリーンカップを求める声があり、その要望に応えたるために誕生したのが、ZERO DEFECT(欠点ゼロ)というマイクロロットである。 その工程は、農園内で収穫後(チェリー)、乾燥時(チェリー)、脱穀後(生豆)に選別を行い、輸出前に首都アジスアベバにある自社倉庫へ持ち込んだ後、さらにハンドピックを行う。 チェリー収穫後の生産処理の各工程で入念に選別を行い、限りなく欠点をゼロに仕上げた特別規格である。 農園主の真摯に取り組む姿勢が、カップに表現された素晴らしいロットに仕上がっている。 TADE GG農園について エチオピアの主要産地であるシダモエリアでイルガチェフィに次いで、スペシャルティコーヒーの産地として有名なグジ シャキソ地区。 国内最高峰の標高2,000m、肥沃な火山灰土壌、豊富な雨量に恵まれた栽培環境が、素晴らしい産地特性を生みます。 今回ご紹介するロットは、シャキソ地区のTade GG農園より直輸入されたロットです。 エチオピアコーヒーの流通は、2008年にECX制度導入されて以降、国の認可がなければ、産地から直接輸出ができず、オークションシステムでの原料調達が主なルートの為、産地を特定することが非常に難しいのが現状です。 Tade GG農園のオーナーであるTasfaye氏は、シャキッソの土地が火山灰 質で肥沃なことや、同地域が熱帯雨林であり、雨量が豊富にあることなどから、同農園がコー ヒー栽培に適していることを確信していました。2009年にスペシャルティコーヒーとして初めて 海外に輸出を開始。その後も徐々に栽培面積を拡大し、元農学者という経験を生かし、独自で研究した栽培手法や、コロン ビア等、他マイルドコーヒー生産国の栽培手法等を積極的に取り入れています 。 また、同農園は、豊かではなかったシャキッソに十分な雇用を生み出すことにも成功しました。コー ヒー栽培によって得られる利益は農家や精選施設で働く人々に還元され、多くの住民の生活 を支えています。また、コーヒー栽培によって森林の生態系が保全され、森林と住民の共存を 実現しています。